安全教育バイブル vol.3 「やり方(How)」の前に「理由(Why)」を植え付けろ
安全教育バイブル Vol.3
「やり方(How)」の前に「理由(Why)」を植え付けろ
はじめに:マニュアル人間の限界
「言われたことはやるけど、ちょっと状況が変わると手が止まる」「応用が利かない」。
そんな部下に悩んでいませんか? その原因は、部下の頭が固いからではありません。
教え方が「How(やり方)」に偏っていることが原因です。
⚠️ 典型的な失敗パターン
【体験】赤いボタンの悲劇
教え方の違いが、緊急時の行動にどう影響するか体験してください。
Instructor Mode
あなたは新人オペレーター「A君」に、高圧タンクの操作を教えます。
どちらの方法で教えますか?
Step 1: 指導方法を選択してください
(圧力開放)
左のパネルから指導方法を選んでください...
教育効果の比較分析
異常事態におけるオペレーターのパフォーマンス
データで見る「Why」の効果
🧠 記憶の定着率 (Retention)
手順(How)は単なる記号の羅列で忘れやすいですが、理由(Why)は「ストーリー」として脳に定着します。予期せぬ事態でも、ストーリーから正解を導き出せます。
🛡️ リスク回避能力 (Resilience)
目的(例:圧力を抜く)を知っていれば、手段(例:ボタン)が失敗しても、危険(例:爆発)を避けるために作業を中断するという「自律的な判断」が可能になります。
自衛隊式「ミッション・コマンド(任務指揮)」
自衛隊では、部下に命令を出す際、必ず「意図(何のためにやるのか)」を伝えます。
これにより、状況が変化しても部下は目的達成のために自律的に動くことができます。
命令 A (Howのみ)
「〇〇橋を渡れ」
トラブル発生
「橋が壊れています!」
行動不能・停止
「渡れません。指示をください」
命令 B (How + Why)
「対岸を確保せよ」
(そのために橋を渡れ)
トラブル発生
「橋が壊れています!」
自律的判断
「目的は対岸確保だ。
ボートを探して渡ろう!」
実践:リーダーの「Why」ビルダー
明日からの指示には、必ず「なぜなら~だからだ」を付け加えてください。
以下のカードをクリックして、効果的な「Why」の例を確認しましょう。
Command
「安全帯をつけろ」
マウスオーバーでWhyを表示
Command
「指差呼称をしろ」
マウスオーバーでWhyを表示
Command
「工具を戻せ」
マウスオーバーでWhyを表示


